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BRIDGE ~世界に広げよう日本の心~

右でも左でもないど真ん中.石井希尚(Marre)のブログ

1. 70回目の原爆の日

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今年もやってきたね。
8月6日、そして9日、原爆の日
日本は、唯一の被爆国として、世界に「核廃絶」を訴える国なのだ〜。
これを、日本がやらずして、誰がやる!!

だ・け・ど・・・
アメリカでは、いまでも約50%の人が原爆のおかげで戦争が終わったんだ!
だから、原爆投下は正しかった!って信じてるんですよ・・・。

しかも、善良な一般人。
キリスト教徒のみなさま・・・

学校でそう習うからね。アメリカの歴史教科書では。

2011年、
初めてHEAVENESE(ヘヴニーズ)でアメリカツアーに行ったとき、大きなチャーチでのコンサートがありました。
2500人のオーディエンスを前にして言ったんです。

「アメリカは『神よアメリカを祝福したまえ』と議会でうたって
 日本に原爆を落とした!
 日本で犠牲になった人々は、神がアメリカを祝福した結果なのか?
 そんな神ならいらない!と日本人は思っている!」

ってステージからメッセージしたんですよ。
曲の合間にね・・・。
別に非難したんじゃなくて、そういう歴史があるから、皆さんの神は、なかなか、伝わらないんだよなああ・・・っていうことを言ったわけ。

氷のように静まりかえっちゃった、あの瞬間を今でもよく覚えてるよ。
あー怖かった。

でも、あなたの勇気を讃える!アメリカ人は聞く必要があった!!

って言ってくれた人もいたよ・・・

それはそれとして、

「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」

これこれ、世界への被爆国のメッセージ。
広島の原爆記念公園にある「原爆死没者慰霊碑」に刻まれたことばです。
360px-Cenotaph_Hiroshima

これは、原爆で犠牲になった方々を慰霊するための「碑」ですよ。
亡くなった方にむかって、語りかけてるわけなんです「安らかに眠って下さい」と。

そこまではいいんですが、次ですよ。
「過ちはくりかえしませぬから」って。

ん???
なにこれ??

くりかえしませぬ・・・???
主語は誰じゃ??
と思いますよね。

英語にもなってます。

"Let all the souls here rest in peace ; For we shall not repeat the evil."

英語っていうのは、日本語と違って、you とか、we とか、I とか、『誰が』『誰に』
向かって話してるのかっていうのがはっきりしないと意味が通じない言葉なんですね。

だからはっきり書いてあります。
これはオフィシャルな訳だから、全世界に向けて、発信されてるものです。

We(私たち) shall not repeat the evil
中学生の英語が分かる人ならわかりますよね。
これ、わからないと、まずい。

読んで字のごとく、WE だから『私たち』ですよ。
主語が「私たち」です。

なんで、私たちなんだよ〜。
私たちって、誰のことだよ〜!
と思うのが普通です。

原爆を落としたのは、「私たち」日本人じゃないぞ!!
って単純に思うわけですよ。

で、私たちがなんだって?
と続きに目をやれば、

shall not repeat (くりかえさない)

そう。繰り返さないと書いてある。
日本語原文の直訳です。そのとおりに訳せています。
正しい訳です。

「くりかえしませぬから」

ん?
日本ごは主語がはっきりしないけれども、述語ははっきりしてますね。

「くりかえさない!」って言ってます。

だから・・誰が??

繰り返さないって言うか、やってないことを繰り返せないよね。
だって、原爆は日本が落としたんじゃないんだから。
やってないことは、繰り返せない。

日本語の原文も、

そもそも意味が通じないわけですね。
これは。

でも、じっとこらえて先を読もう・・
よし、何を繰り返さないんだっけ?

過ち・・・これが英語だと、
the evil
THE EVIL

カタカタに無理にすれば「イーヴォー」

おお〜〜。
と思います。
恥ずかしながら、英語を話す身なんですが、この単語 evilは、過ちじゃなくて、ほとんど「悪魔」という意味で使われる言葉です。

2001年のNY同時多発テロの後、ジョージ・W. ブッシュ元大統領が、演説の中で、北朝鮮や、イランを名指しで非難したんですが、「テロ支援国家だ!」って。
その時に彼が使った単語が「悪の枢軸!」なんですね。
お前たちは、「悪の枢軸だ!」ってね。

で、そのときにも使われた言葉ですよevilってのは、axis of evil (悪の枢軸)!!
だからね、evilっていうのは、悪なんです。
過ちなんていう優しいもんじゃない。
極悪ですよ。
そういう言葉。

悪魔のことも、 Evil one  って表現しますからね。
悪の帝国とかね、とにかく「悪」というときに使うんです。

原爆なんて、ほんとーに悪でしょ。
悪魔的所行だ!!!

そうなんです。
そもそも、この破壊力が悪魔的。
それに、非軍人である民間人を、殺すっていうのは、「戦時国際法違反」なんですから。

そういう悪魔的なことを、私たちは繰り返しません。
だから安らかにお眠りください!って
言ってるわけですよ。

でも、これは穏やかな話ではありません。
なんで、被害者である日本人が、亡くなった日本人に謝らなければならないのかっていう
単純な疑問が湧いてきますよね。

まるで、日本が、
この悪魔的な兵器を使用したみたいじゃないですか。
同胞である日本人を殺戮するために。

俺たちが落としたんじゃないだろ〜!!
アメリカ様だろ。落としたのは。
と言いたいキモチが、むくむく湧いてきますね。

アメリカ様が、「私たちは二度と悪魔的な所行を繰り返しません」って反省してるんなら意味が通じます。
でも、なんで、原爆を落とされて、悪魔の餌食になった日本が、悪魔に代わって謝るんです???
あやましはくりかえしませぬ


実は、戦争が終わって7年目の1952年に、インドのパール判事という方が来日したとき、これが大問題となりました。

彼は戦後、日本の「戦犯」と呼ばれた方々を裁くための「東京裁判」でも、連合国側の判事として裁判に加わっていた方です。

11月5日、彼は広島を訪れたんですね。
で、これを見たわけです。
彼は原爆慰霊碑に献花して黙祷を捧げてくれました。ありがたいなあ。

で、この碑に刻まれた文字に目をとめて、同行していた通訳の「ナイル」君にきいたんです。
「ここに、何が書かれてるのかね」ってね。
まだ英訳がなかったんだ。

ナイルくんは、これを直訳しました。
すると、パール博士は、「え?ホントかね?」と何度も確認して、険しい表情になったそうですよ。そして こう言ったんです。

この《過ちは繰返さぬ》という過ちは誰の行為をさしているのか。
もちろん、日本人が日本人に謝っていることは明らかだ。
それがどんな過ちなのか、わたくしは疑う。
ここに祀ってあるのは原爆犠牲者の霊であり、その原爆を落した者は日本人でないことは明
瞭である。
落した者が責任の所在を明らかにして《二度と再びこの過ちは犯さぬ》というならうなずける。

この過ちが、もし太平洋戦争を意味しているというなら、これまた日本の責任ではない。
その戦争の種は西欧諸国が東洋侵略のために蒔いたものであることも明瞭だ。
さらにアメリカは、ABCD包囲陣をつくり、日本を経済封鎖し、石油禁輸まで行って挑発した
上、ハルノートを突きつけてきた。
アメリカこそ開戦の責任者である!

全くだ!
パール博士!!!
しかり、アーメン、弥栄!!

これで大論争が起こって、広島市は後々、この碑文を書き換えるのではなくて
「これは全人類を代弁している」っていう理由を後からくっつけてそれが今に至っているんだよね。

なーんかおかしくない?
不条理が渦巻く現実。
それが世界だよね・・・。